ラグビー部

地区予選 決勝
全国大会
関東甲信越大会に向けて

*ラグビー部 5503 石井誠治(江戸川区立西葛西中学校出身)*

 自分は、5年間ラグビー部に席をおきました。しかし、5年間で最終的に自分達の世代で残ったのは、たった2名でした。一つ上の先輩方、計7名という数の最高学年がいなくなってからのスタートでした。
 最高学年の数は、実際にチームの経験値に比例します。ラグビーは15人で行う競技なので、先輩方・7名が抜け、2名になるということは、とても若く経験が少ないため、著しく力が低下したチームになったのは、誰の目にも明白でした。顧問の先生からも「相当がんばらないと全国大会出場は難しいよ」とまで言われていました。
そのときの顧問の一言と、実際のチームの状態を見て、なぜだか悔しくなりました。今まではなんとなく3年連続全国大会に出場していましたが、今年は「自分達の力で全国大会に出場してみせる」そう思うきっかけにもなりました。
しかし、実際問題、どうすれば全国大会まで駒を進めることが出来るのか。昨年と同じことをしていては絶対に進むことが出来ないし、かといって何から始めればいいのかもわからなく、とても悩みました。まず、自分が大切にしたのは、顧問・チームメイトとの意思疎通・チーム全体の基礎の向上、でした。
顧問・チームメイトと意思疎通がはっきりできていないということは、チーム力の低下につながります。ラグビーはスタメン選手・控え選手、強いてはマネージャー・顧問、ラグビー部全員のまとまりが直接強さになり、そのため連絡をまめに取ることや、物事を理解してもらうこと、全体に目を配ることを心がけました。
そしてもう一点はチーム全体の基礎の向上でした。基礎とは、ルールの基礎・基礎体力・その上に立つ基礎プレーなどのすべてを指します。応用プレーや応用技術はまだまだ先の出来事で、そういう部分を徐々に徐々に身につけていきました。
 以上のことを持って、日々の練習や合宿・練習試合などの月日を越えて11月の関東信越地域戦に向かっていきました。
 11月になってくると、チームとしての攻め方や、まとまり具合など、大まかに見えてくるようになり、本戦に対して、期待と不安が募っていきました。唯一の気がかりは、練習試合やOBとの試合で、一度も勝利していないことでした。勝つことのイメージが無い状態で、戦う事はとても危険です。しかし、試合に勝つ「当たり負けない・走り負けない・気持ちで負けない」という3本柱を持って試合に臨むことをチームメイトと約束し試合を行いました。
 結果は見事に勝利を飾りました。今まで行ってきたことが本戦と、ぴったり重なり、完成された状態でトライを次々と取ることが出来ました。勝利が決まったその瞬間、一年間忘れきっていた満足感に浸ることが出来ました。ただ、これですべてが終わったわけではありません。次の大きな目標「全国一勝」に向け動き出しました。



全国大会

*5503 ラグビー部 石井誠治(江戸川区立西葛西中学校出身)*

 一年間の結果を、十分に出せた関東甲信越地域戦が終了し、自分達は全国大会まで進むことができました。
 全国大会は3年連続していましたが、どれも一回戦を突破することができていません。そのため、この4年目は「全国一勝」を目標としてやってきました。残り一ヵ月半、11月の半ばから、1月の試合まで。高専生活、最後の部活動です。
 「一ヶ月半という時間で何が出来るのか」それはもちろん技術の向上などがあるとは思います。しかし、自分達には、そういう部分よりもチームを一丸とし、モチベーションを上げることの方が大切だと感じていました。
5年生と、1年生の間には気持ちの差があります。5年生は学生生活最後の全国大会に、とても力を注いでいます。しかし入部したての1年生はまだまだそういうことが理解しにくい学年です。その中で、5年生の気持ちを少しでも理解できる1年生を増やすことが出来れば、それもチームの大きな力になります。これは他の学年にも同じようなことがいえ、これが残りの日数で一番大切だと感じていたことです。
全国大会まで、「全国一勝」を目標に掲げて、試合に臨みました。気合も十分だったのですが、相手校の方が一枚も二枚も上手で、あえなく敗退をしてしまいました。今年も「全国一勝」は叶いませんでした。
しかし、大きな挫折感はありませんでした。それよりも、いままでこのラグビー部に対して、気を掛けて、親切にして下さった人達への感謝の気持ちのほうが強かったです。それは、顧問の先生方ももちろんのこと、学校関係者・OB方・父兄・マネージャー、そしてチームメイト。
きっと、どれが欠けても、自分は一年間部長をこなせなかったと思います。
そして、やっぱり5年間ラグビー部で過ごしてきて本当によかったし、勉強だけでないたくさんの事を勉強することが出来ました。本当にありがとうございました。